フリー哲学者ネコナガのブログ

人間にまつわること、哲学や科学、宗教、社会の問題、生き方のことなど書いています。基本的にエッセーです。

科学のニュースから

ペンギンにとってクラゲとは何か

Who’s Eating Jellyfish? Penguins, That’s Who - The New York Times https://www.nytimes.com/2017/09/29/science/penguins-eating-jellyfish.html?smid=tw-nytimesscience&smtyp=cur 全ての生物が行っていることと言えば、当然ながらエネルギーの「摂取」…

コウモリはなぜ壁にぶつかったりぶつからなかったりするのか

コウモリはなぜ壁にぶつかるのか。テクノロジーの分野では、むしろコウモリは「なぜぶつからないのか」として参考にされたりしているのが、同様に「なぜぶつかるのか」を問うこともできるだろう。というより、元はと言えばどちらにも注目すべきかもしれない…

「ゲノム編集」で能力格差は生じるか─デザイナーベイビーは実現するのか

近年、「ゲノム編集」が社会的に話題になり始めたが、つい先日も「ゲノム編集でヒト受精卵を修復」としてNature誌に論文が出たというニュースが流れていた。ヒトの受精卵をゲノム編集することで、心臓病の一種の原因となる遺伝的変異を取り除くことに成功し…

「性淘汰」とは何か─もう一つのダーウィン進化論

ダーウィンの自然淘汰説ほど誤解されている理論はないとはよく言われることだが、もっと大きな誤解は、自然淘汰説だけで生物の進化は説明できる、ということだろう。実際は、元祖ダーウィンですらすでに自然淘汰とは別に「性淘汰」について言及しているので…

なぜいろいろなものが見出されるのか─パターン認識と複雑性

www.nature.com 人間の脳が持つ基本的な、しかし奥深い機能の一つに「パターン認識」がある。こうした能力を誰もが当然のものとして備えているのはもちろん、人類が生き延びるために必要だったからであるが、つまりこの能力は生存に役に立つから進化してきた…

脂肪と言えば…─イヌイットがデニソワ人から受け継いだ遺伝子

「Molecular Biology and Evolution」に掲載された論文によると、グリーンランドのイヌイットが、寒さへの耐性にかかわる遺伝子を持っていることがわかったらしい。もともと一年の大半が氷点下という環境で暮らすイヌイットは特殊な適応を果たしているのでは…

脳は30歳までは大人ではない─あるいは「最近の若者は」問題の謎

edition.cnn.com 科学者が脳の研究を始めたころは、できるのは専ら死んだ人の解剖であった。それで構造はわかるが、どこがどうはたらいているのかはわからない。そこでは、死んでいる人の脳と生きている人の脳を区別して論じることができなかった。 前世紀で…

尻は顔なり─チンパンジーは尻認知細胞を持つか

www.sciencenews.org journals.plos.org 先日の記事(動物の情動や表情と情動の関係など~「情動」とは何か)で情動と表情の関係、あるいは他の動物におけるそうした関係を探れる可能性などについて書いたが、ちょっと関連する話がニュースに出ていたので紹…

動物の情動や表情と情動の関係など─「情動」とは何か

natgeo.nikkeibp.co.jp ネズミの「幸福感」を外から知る指標の一つとして「表情」、具体的には耳の赤くなり具合を見る、という方法があるかもしれないことがわかったらしい。もちろんまだハッキリしたことを言うのは難しいのであろうが、動物認知(animal co…

他の動物が道具を使うのを見た人間が人間について考えたと考えられること

www.youtube.com 上の動画は、ハワイにいる珍しいカラスが道具を使っているところである。最近発表された論文(http://www.nature.com/nature/journal/v537/n7620/full/nature19103.html)に関連する動画だが、ここではその研究の詳細は脇に置くとして、とも…

我々は彗星から来たのか 我々はアミノ酸か 我々はどこへ行くのか

www.afpbb.com phys.org 欧州宇宙機関の無人探査機「ロゼッタ」が、彗星のコマからアミノ酸の一種である「グリシン」を見つけたらしい。あわせてリンも検知されたとのことで、生命の「材料」が明白に彗星からみつかったとして話題になっている。 これまでに…

イースター島の歴史が人々の愚かさによる崩壊の歴史だと言う人と、そんなはずはない、もっといろんなストーリーがつまった歴史だと言う人の議論の歴史

nekonaga.hatenablog.com 先日イースター島のことを少し書いたが、そのあとScience Newsからイースター島に関する新研究論文があるとニュースが流れてきた。先日の記事でも登場したカール・リポ教授が、考古学の論文誌「Antiquity」上で最新の研究成果を発表…

イヌとヒトの複雑な関係

上の記事を読んで以来、イヌと人類のかかわりの歴史について少しだけ調べている。私は遊び程度に頭をつっこんでいるだけだが、本気でやればかなり探究しがいのあるテーマであろう。古代の研究は何でもすぐに諸説が変わるから大変ではあるが、だからこそ続け…

動物たちは冬をいかに生き延びているか

www.sciencenews.org 今週末は全国的に寒いようだが、ちょうどよく「動物たちが冬を生き延びる8つの方法」というのがあった。寒さに限る話ではないが、確認してみよう。 1.湯につかる 名古屋は地獄谷野猿公苑のジャパニーズマカク(ニホンザル)が紹介さ…

血液型占いはなぜ当たるのか─当たろうが当たるまいが、本質を知ろう

tocana.jp 「血液型占い」である。昨今の日本に限って言えば、「血液型占い」を知らない人を見つけるのは難しいであろう。そして、「血液型占いに科学的根拠がない」ということをわきまえていない人も、そんなにいないであろう。しかし、時々「当たる」こと…

幸福感を得るための5つの方法─科学によれば

time.com TIME誌のWeb版に「The 5 Habits That Will Make You Happy, According to Science」というのが出ていた。5つの方法と説明の要約は以下の通り。 過去に一番幸福だった時に聴いていた音楽を聴く:音楽を聴くと、最後にその音楽を聴いていた時の状況を…

誰がティラノサウルスを知っているのか

natgeo.nikkeibp.co.jp またTレックスがニュースになっていた。サイエンス系ニュースは定期的にチェックしているが、もはやニュースでもなんでもない感じでTレックスも定期的にあらわれる。 もちろん記事になるからには何か新しい情報があるわけだが、いつ…

透明人間は実現しているのか─透明化技術の類型

「透明人間」は実現しているのだろうか。これに答えるためには、何をもって「透明人間」というのかがはっきりしている必要がある。というのも、「透明人間」と呼べそうなものを実現する理論的な方法はいくつもあるからだ。実現しているものもあれば、物理法…

人種偏見を緩和するには─人間の認知と社会的な「人種」の概念

サイエンティフィックアメリカンにこんな記事があった。タイトルは「人種バイアスの可変性」とでもなるだろうか。繰り返し登場するテーマだが、依然として黒人にすぐに発砲する白人警官のニュースが散見される中、こうした知識はいくら強調してもしすぎるこ…


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